fc2ブログ

記事一覧

ListView のパフォーマンス向上方法 | Xamarin.Forms


Xamarin.froms で ListView が少し遅いと感じましたので、その改善方法について調べた限りでご紹介いたします。



前提条件
・Windows10
・Visual Studio 2015 Community Update3
・Xamarin 4.3.0.784 (NuGet Xamarin.Forms 2.3.4.224)
・macOS Sierra 10.12.4 / Xcode8.3.1 / Xamarin.iOS 10.4.0.123



対策1.XamlCompilationOptions を設定する

アセンブリ全体に設定する場合は App.cs に記述します。
個々の画面やモジュールに設定したい場合は 各クラスファイルに記述できます。
次の記事「XAMLをコンパイルして高速化する方法」をご参考ください。

オプションの詳細については以下のURLをご参考ください。
https://developer.xamarin.com/api/type/Xamarin.Forms.Xaml.XamlCompilationOptions/

私は少しレンダリングがおかしくなりましたので、使用していません。
最新のXamarin.Forms 2.4.0.282 で再度検証したところ、正しく表示され、大幅にアプリの起動時間が短縮されました。



対策2.CachingStrategy を使用する。

PCLのCSファイルにListViewの派生クラスを実装します。

public class BaseListView : ListView
{   public BaseListView (ListViewCachingStrategy strategy) : base (strategy)   {   }   ... }


XAMLファイルに記述します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<ContentPage xmlns="http://xamarin.com/schemas/2014/forms"
                     xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2009/xaml"
                     xmlns:local="clr-namespace:BaseListViewのネームスペース;assembly=アプリ名"
                     x:Class="アプリ名.Views.Page1">
  <local:BaseListView>       <x:Arguments>
        <ListViewCachingStrategy>RecycleElement</ListViewCachingStrategy>       </x:Arguments>
  </local:BaseListView>
</ContentPage>

尚、CachingStrategy を使用する場合、コンストラクタで設定されてしまうため、描画後はその値を変更できません。さらには、ListViewCell の高さや表示方法の変更などデザインを動的に変更することができなくなりますので、ご注意ください。
ただし、Xamarin.Forms2.3.4.247だとAndroid7.0 Nougatでは正しく動作しないようです。その内容については最新の記事「Android7.0 NougatでListViewがクラッシュする不具合の対応方法」にてご紹介しております。



対策3.カスタムレンダラーを作成する。

Androidでは画像のカスタムレンダラーを作成してネイティブな描画をすることにより、パフォーマンスが改善されました。この対応方法が圧倒的にパフォーマンスを改善できますし、OutOfMemoryのエラーも回避できます。
カスタムレンダラーの作成方法は以下のURLにてご紹介しています。
/blog-entry-165.html
ただし、カスタムレンダラー内にて重い処理を行うのは推奨しません。逆にUIをブロックしてフリーズしたように見えてしまいます。



対策4.その他の設定について

・DataSource には IEnumerable<T> 型ではなく IList<T> をバインドする。
・できる限り ViewCell の代わりに TextCell / SwitchCell 等を使用する。
・セルにラベルを複数配置するよりも FormattedString を使用して文字を成形・表示する。
・Cell.ForceUpdateSize メソッドの利用頻度を少なくする。
・Fill 以外の特殊なレイアウトオプションを使用しない。
・アンドロイドにおいて、行区切りのラインの可視・不可視・色の変更は避けたほうが良い。
・BindingContext を使用してセルレイアウト変更を行うことは大きなコストが発生します。
・階層構造などにおいて深い階層に配置しない。
・ScrollView の中に ListView を組み込まない。




当ブログの内容をまとめた Xamarin逆引きメニュー は以下のURLからご覧になれます。
https://itblog.dynaspo.com/blog-entry-81.html


関連記事

コメント

コメントの投稿

※名前とタイトルが入力されていないコメントでは他のコメントとの区別ができません。

 入力されていないコメントには返信しませんのであらかじめご了承くださいませ。

※ニックネームでも良いので必ずご入力ください。

    

※必ずご入力ください。

    
    

※必ずご入力ください。

※技術的な質問には環境やエラーについて正確かつ詳細にお教えください。

・正確なエラーの内容

・Windowsのバージョン番号

・Visual Studioのバージョン

・機器の型番

・アプリやソフトのバージョン

    

カテゴリ別記事一覧

広告

プロフィール

石河 純


著者名 :石河 純
自己紹介:素人上がりのIT技術者。趣味は卓球・車・ボウリング

IT関連の知識はざっくりとこんな感じです。
【OS関連】
WindowsServer: 2012/2008R2/2003/2000/NT4
Windows: 10/8/7/XP/2000/me/NT4/98
Linux: CentOS RedHatLinux9
Mac: macOS Catalina 10.15 / Mojave 10.14 / High Sierra 10.13 / Sierra 10.12 / OSX Lion 10.7.5 / OSX Snow Leopard 10.6.8
【言語】
VB.net ASP.NET C#.net Java VBA
Xamarin.Forms
【データベース】
Oracle 10g/9i
SQLServer 2016/2008R2/2005/2000
SQLAnywhere 16/11/8
【BI/レポートツール】
Cognos ReportNet (IBM)
Microsoft PowerBI
ActiveReport (GrapeCity)
CrystalReport
【OCX関連】
GrapeCity InputMan SPREAD MultiRow GridView
【ネットワーク関連】
CCNP シスコ技術者認定
Cisco Catalyst シリーズ
Yamaha RTXシリーズ
FireWall関連
【WEB関連】
SEO SEM CSS jQuery IIS6/7 apache2

休みの日は卓球をやっています。
現在、卓球用品通販ショップは休業中です。