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macOS Ventura 13 を VMware に 新規インストールする方法 | OSx86 Hackintosh


今回は Windows10 または Windows11 上の VMware に macOS Ventura 13 を新規インストールする方法についてご紹介したいと思います。
前回は「macOS Monterey 12 を VMware に 新規インストールする方法」をご紹介しましたが、前回と同様に、SSD に保存している場合に VMX ファイルの設定が必要だったり、VMware Workstation Player のバージョンも 16 でかつ、Unlocker も最新のバージョンが必要でした。ただ、今回はある設定により、macOS インストール後に Boot を繰り返す現象が発生し、少しつまづきました。
また、macOS Ventura 13 をダウンロードするための前提のゲストOSをインストールする方法については過去の記事でご紹介していますので、ご参考ください。


windows11_vmware17_macos_ventura.png


【前提条件】
・Windows10 Pro 64Bit / Windows11 64Bit / Core i7
・VMware Workstation Player 16.0 以降 (特別な Unlocker が適用済みであること)
・macOS Monterey 12 を使用してダウンロード



1.システム要件

Apple の公式サイトにインストールする為のシステム要件が記載されていますので、ご確認ください。
macOS Ventura 13 へのインストール条件
https://support.apple.com/ja-jp/macos/upgrade

macOS_ventura_13_01.png



2.VMware 16 のインストール

以下の VMware 公式 URL から VMware Workstation Player 16 をダウンロードしてインストールします。

https://www.vmware.com/au/products/workstation-player/workstation-player-evaluation.html

osx86_macOS_Monterey_vmware_16.png


※Windows11 の場合は VMware WorkStation 17 以降をインストールします。



3.Unlockerのインストール

今回の VMware Workstation Player のバージョンについて、以下の URL から Unlocker の最新バージョンをインストールすることにより、macOS Ventura 13 のインストーラーが入った仮想 HDD を boot することができす。

【Windows10の場合】
https://github.com/paolo-projects/unlocker

<使用方法>
ダウンロードしたファイルを Zip 解凍し、中にあります win-install.cmd を管理者権限で実行します。


【Windows11の場合】
https://github.com/DrDonk/unlocker/releases/download/v4.2.6/unlocker426.zip

<使用方法>
ダウンロードしたファイルを Zip 解凍し、中にあります windows/unlock.exe を管理者権限で実行します。 青色の警告ダイアログが表示されます。自己責任の上、実行してください。



4.インストールディスクの作成

(1)まずは AppStore から macOS Ventura 13 のインストーラーをダウンロードします。ダウンロードには40分程度かかります。(最初は1時間と表示されますが、回線速度によりますが、30分~40分くらいで完了すると思います。)

macOS_ventura_13_02.png


(2)ダウンロードが完了したら、VMware の仮想マシン設定から既存のゲスト OS に新しい HDD を追加します。
・SATA
・仮想ディスクの新規作成
・ディスク最大サイズ:14GB以上(13GBだと正常にインストールできませんでした)
 ※実際は13.95GB程使用します。
・今すぐ全ディスク容量を割り当てるにチェック
・仮想ディスクを単一ファイルとして格納
・ファイル名:VenturaInstaller.vmdk
 ※ファイル名は任意です。

macOS_ventura_13_03.png

※新しい HDD の追加はゲストOSが起動していない状態で行ってください。起動している状態で新しいHDDを追加しようとすると、「このゲストOSのSATAデバイスのホットアドは無効になっています。」とエラーになる場合があります。

osx86_macOS_Monterey_install_04.png


(3)新しい HDD を追加できたら、ディスクユーティリティでフォーマットします。
新しい HDD がディスクユーティリティで確認ができない場合は、OSを再起動します。
また、ここで入力する名前は次のステップで入力するコマンドで重要となりますので、よく確認して入力してください。

macOS_ventura_13_04.png


(4)次にターミナルから以下のコマンドを入力します。
ダウンロードしたインストーラの中身に存在する createinstallmedia を使用して新しく追加した HDD に起動可能なインストーラを作成するコマンドです。

sudo /Applications/Install\ macOS\ Ventura.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/VenturaInstaller --nointeraction --downloadassets

※"¥"マークは macOS 上でバックスラッシュに置き換えられます。
※ createinstallmedia の構文について詳しくは以下の Apple 公式ページをご参考ください。
https://support.apple.com/ja-jp/HT201372

macOS_ventura_13_05.png



5.新しいVMを作成

(1)新規 OS をインストールする為の VM を新たに作成します。
後で OS をインストールを選択します。

macOS_ventura_13_06.png


(2)ゲスト OS を選択します。
VMware Workstation Player 16 の場合で、「macOS 13」 が表示されない場合は、最新の Unlocker をインストールしてください。

Player 16.0 の場合
macOS_ventura_13_07.png


(3)マシン名と保存場所を任意で入力します。

macOS_ventura_13_08.png


(4)ディスク容量を指定します。
開発用に使用する場合は Xcode のアップデート領域を考えますと、120GB 程はあった方が良いでしょう。Xcode をインストールしない場合は 80GB 程で良いと思います。

 macOS_ventura_13_09.png


(5)次に仮想マシンの設定から、先ほど新しく作成したHDD(VenturaInstaller.vmdk)をインポートします。
・SATA
・既存の仮想ディスクを使用

macOS_ventura_13_10.png



6.VMXファイルに追加

(1)まず以下の2項目を追加します。
Unlocker を使用して起動する為、smc.version = "0" が必要です。さらに ハードディスクファイルを物理 SSD に保存している VM の場合、VMware の VMX ファイルの中身に以下の項目「virtualSSD」の設定を追加します。
smc.version = "0"
sata0:0.virtualSSD = "0"

※sata0:0 はハードディスクの番号です。
 仮想マシンの設定から起動するOSをインストールするHDDの詳細から確認してから修正してください。

osx86_high_sierra_18.png


(2)以下の様に既存の設定を変更します。以下の設定を行わなかった場合、インターネットアクセスができないようです。AppStore を開くと、「App Store にアクセスするには、WiFi ネットワークに接続する必要があります」と表示されてしまいます。
【変更前】
ethernet0.virtualDev = "e1000e"
【変更後】
ethernet0.virtualDev = "vmxnet3"

macOS_ventura_13_20.png


(3)その他、起動に必要な設定がありますので、以前の記事「VMwareにmacOSをインストールする場合のVMXファイルの設定方法」を参考ください。

(4)ただし、上記(3)の記事にも追記しましたが、VMX ファイルに以下の CPU の設定を追加するとブート時にエラーになり、ブートを繰り返すようになります。これは今まで物理 PC が Intel CPU の場合に追加していたものですが、Ventura 13 以降からは不要の様です。
cpuid.1.eax = "0000:0000:0000:0001:0000:0110:1010:0101"




7.HDD フォーマット

今までの手順で作成した起動ディスクを新しい仮想マシンに設定して起動すると、インストールするための OS 領域の HDD をフォーマットする必要があります。
ディスクユーティリティを選択して、対象の HDD を「消去」します。

macOS_ventura_13_12.png

macOS_ventura_13_13.png




8.インストール

(1)OSをインスト―ルします。

macOS_ventura_13_14.png


(2)インストールする HDD を選択します。名称が 「macOS Ventura」 になっているはずです。

macOS_ventura_13_15.png


(3)インストールディスクが起動します。20分ほど待機します。

macOS_ventura_13_16.png
 

(4)数分待ちます。再起動後、さらにインストールに30分ほどかかります。



9.起動

ウィザードに従い初期設定していくと、無事新しい macOS Ventura が起動してきます。
※今回はこの OS 起動でつまづきました。前述の VMX ファイルの CPU 設定が余計だったことが原因です。

macOS_ventura_13_18.png


macOS Ventura 13 を正常にインストールできました。

macOS_ventura_13_19.png



10.VMware Tools のインストール

VMware Workstation Player に付属の標準の VMware Tools では32Bitの為に、macOS Monterey 12 以降 ではインストールできません。64Bit の VMware Tools を入手する必要があります。私は以下の URL よりダウンロードしました。よく見かける怪しいサイトからのダウンロードですが、"VMware, inc."の署名付きですので少しは安心?かと思います。念の為よく検証して使用することをお勧めします。

(1)以下のURLより VMware Tools.iso をダウンロードします。
http://www.mediafire.com/file/79je1z8ew6jdwbl/VMware_Tools.iso/file

(2)ダウンロードしたら、仮想マシン設定で、CD にダウンロードした VMwareTools.iso ファイルをマウントして起動します。

osx86_macOS_Ventura_vmware_tool_01.png


(3)デスクトップ上の VMware Tools からインストールを開始します。

osx86_macOS_Ventura_vmware_tool_02.png

osx86_macOS_Ventura_vmware_tool_03.png


(4)拡張機能がブロックされましたと警告が表示されます。システム設定を開き、「プライバシーとセキュリティ」タブの画面にブロックされた VMware Tools が表示されていますので、「許可」ボタンを押下します。

osx86_macOS_Ventura_vmware_tool_04.png

osx86_macOS_Ventura_vmware_tool_05.png

※もしも手順を間違えてセキュリティ設定が開けなくなったら、再度 VMware Tools を再インストールします。

(5)インストールが完了しますので、再起動して、動作を確認します。

osx86_macOS_Ventura_vmware_tool_06.png


参考サイト
https://github.com/DrDonk/unlocker/issues/47


※2023/02/25追記
Windows11 にインストールして動作を確認できましたので、手順を追記しました。






最後までお読みいただきありがとうございます。
当ブログの OSx86 に関する記事は以下のURLからご覧になれます。
https://itblog.dynaspo.com/blog-category-6.html



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著者名 :石河 純
自己紹介:素人上がりのIT技術者。趣味は卓球・車・ボウリング

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Mac: macOS Catalina 10.15 / Mojave 10.14 / High Sierra 10.13 / Sierra 10.12 / OSX Lion 10.7.5 / OSX Snow Leopard 10.6.8
【言語】
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