今回は先日、仕事場において古いパソコン(Windows10)のハードディスク(以下HDD)を新しいパソコン(Windows10)の HDD に入れ替えて起動した際に起きた現象について考察したいと思います。
新しいパソコンに HDD のみ入れ替えれば、デバイスのインスト―ルは仕方ないとしても、OSの再インストールや開発環境の再構築などは省略できるのではという甘い考えからでした。ところが、No boot device found と OS すら起動しない状況でした。BIOS (後で後述しますが UEFI でした)で起動順序や HDD の認識など調べてみるといずれの設定も正常で、よく調べてみると以下のような問題点があると気がついたのです。
前提条件
・Windows 10 Pro 64Bit 1709
1.UEFIの問題
以前のマザーボードではマウスの利かない黒い画面の BIOS が採用されていましたが、最近のマザーボードではマウスの利くGUIベースの UEFI が採用されています。それに伴い、Windows でも BIOS の場合は パーティションタイプを MBR でフォーマットしており、UEFI の場合は GPT でフォーマットしています。
ファームウェア |
パーティションタイプ |
BIOS |
MBR |
UEFI |
GPT |
よって、UEFI で MBR を読み込むことができないことで、起動時に No boot device found などのエラーが表示される場合があります。
尚、MBR を GPT に変換してくれるツールは純正で搭載されています。
Windows10 1703 以降の System32 フォルダに保存されていますので、コマンドプロンプトまたは Power Shell にて管理者権限で実行します。
%systemroot%\System32\MBR2GPT.EXE /convert /disk:0 /allowFullOS
参考URL
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/mbr-to-gpt
2.アクティベーションの問題
仮に GPT に書き換えることができた場合でも、同じメーカーの同じ型番でないと、起動後にデバイスが変更されたと Windows に認識されます。デバイスが5つ以上変更された場合は再度アクティベーションを求められますので、OEM の OS やプリインストール版の OS では正規の方法でアクティベーションを突破することはできません。
3.終わりに
以上のことから、同じ Windows10 でも古いパソコンからの HDD の換装はかなりハードルが高いことが分かります。古いパソコンの HDD も OS 自体の状態も良くない場合が多いですので、あきらめて新しい PC でクリーンインストールしたほうが良さそうだと改めて感じました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
他にも Windows10 に関する記事 や Windows Update に関する記事 をご紹介しておりますのでご参考頂ければ幸いです。
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