今回は2017/09/28にリリースされたXamarin.Forms2.4.0.280で大幅に仕様変更となっていましたので、その対応方法についてご紹介いたします。
前提条件
・Windows10 Pro 64Bit
・Visual Studio 2015 Community Update3
・Xamarin 4.3.0.795 (NuGet Xamarin.Forms 2.4.0.280/282)
・macOS Sierra 10.12.4 / Xcode8.3.1 / Xamarin.iOS 10.6.0.10
1.リリースノート
以下のURLにリリースノートがあります。
https://developer.xamarin.com/releases/xamarin-forms/xamarin-forms-2.4/2.4.0-stable/
https://github.com/xamarin/Xamarin.Forms/releases
2.対応方法
(1)Windowsアプリの場合、デバイス分岐を修正する。
(AndroidとiOSアプリの場合は記述が無ければ対応は必要ありません。
以前の記事「デバイス毎に処理を分岐する方法」で追記してご紹介しています。
(2)Visual Studio for Macで.Net Standardが動作しない不具合があります。2.4.0.280/282へのアップデートしないで次のリリースを待つしかないようです。
(3)Android7.0でListViewCachingStrategy.RecycleElementがクラッシュする不具合が修正されていますので、以前の記事でご紹介した回避方法を実践されている方は、そのコードを削除する必要があります。
(4)iOSでEntryコントロール(テキストボックス)の高さがフォントの大きさ通りの縦幅になっています。レイアウトが崩れることが懸念されますので、コントロールのHeightRequestを設定することが望ましいでしょう。
HeightRequest = 30 ぐらいで設定すると元の高さと同じ感じがします。
または CustomTextBoxRendererを作成し、以下のように記述する方法もあります。
e.NewElement.HeightRequest = 30;
(5)iOSとAndroidでヘッダー部のページタイトルが表示されなくなりました。不具合かと思い調べてみましたところ、iOSの場合はXamlページでNavigationPage.TitleIcon="icon.png"と設定していたことが起因してタイトルが表示されなくなっていました。Xamlから該当部分を削除したところ、正常にタイトルが表示されました。Androidの場合はタイトルのフォントがBlackで表示されるようになり、表示されていないように見えていただけでした。
MainPage = new NavigationPage(rootPage)
{
BarBackgroundColor = Color.FromHex("#FFFF00"),
BarTextColor = Color.White,
};
(6)以前の記事でご紹介しました「ScrollViewの現在のPositionの中央にContentViewを配置する方法」が機能していないことが分かり、調べてみるとRelativeLayout.SetBoundsConstraintで書き換えると正しく動作することを確認しました。詳しくは以前の記事に追記しましたのでご参考ください。
3.追加機能
(1)ListViewのCachingStrategyにRecycleElementAndDataTemplate = 3が追加されました。
この値を使用した場合、Lineのように2種類以上のDataTemplateをListViewに適用することはできないようです。(Exceptionが発生します。)
(2).Net Standard 2.0 をサポート。ただし、全ての機能が完全に機能するわけではないらしいですので、使用の際は動作確認が必要です。
(3)ファストレンダラー機能がリリース
Android用にFastRendererがリリースされています。
使用方法は以下の通りです。
MainActivity.cs
protected override void OnCreate(Bundle bundle)
{
base.OnCreate(bundle);
global::Xamarin.Forms.Forms.SetFlags("FastRenderers_Experimental"); //2.4.0.280 FastRenderer
global::Xamarin.Forms.Forms.Init(this, bundle);
LoadApplication(new App(path));
}
※FastRendererを使用してアプリがクラッシュする場合は、ソリューションをクリーン&リビルドしましょう。私はそれで治りました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
当ブログの内容をまとめた Xamarin逆引きメニュー は以下のURLからご覧になれます。
https://itblog.dynaspo.com/blog-entry-81.html
- 関連記事
-