Xamarin.FormsでiOSデバイス上のListViewのMenuItemのスワイプが効かなくなる問題を発見し、その対処方法が分かりました。
以下のサイトに挙げられているようにXamarin.Formsのバグであることが分かっています。ただし、過去のXamarin.Forms2.3.3では発生しなかったという報告やXamarin.Forms2.4.0-preでは修正されているという報告がありますが、既に最新版のXamarin.Forms2.3.4を適用してしまっている開発者にとってはバージョンを下げることもできず、次のリリースを待つこともできず、一刻を争うと思います。
GitHubのバグ情報
https://github.com/xamarin/Xamarin.Forms/pull/1144
Xamarin公式バグ情報
https://bugzilla.xamarin.com/show_bug.cgi?id=58875
前提条件
・Windows10 Pro 64Bit
・Visual Studio 2015 Community Update3
・Xamarin 4.3.0.795 (NuGet Xamarin.Forms 2.3.4.270)
・macOS Sierra 10.12.4 / Xcode8.3.1 / Xamarin.iOS 10.6.0.10
1.症状
iOSデバイス上でListViewのセルを左にスワイプし、MenuItem(ContextActions)を表示させます。
再度右にスワイプしてMenuItemを閉じると当不具合の現象は再現しません。
MenuItemを開いたままにして他のページに遷移します。
再度ListViewのページを開き、左にスワイプしようとすると反応しません。
2.原因
バグ情報からもXamarin.Formsの不具合であると考えます。
ただし、MenuItemを閉じると不具合が発生しないことからも次のように対処方法が存在するものと考えております。
3.対処方法
MenuItemをCloseすることは難しいと判断した為、試行錯誤したところ、ページを終了する際にListViewのItemSourceをクリアすることにより対処できました。
ただし、iOSの場合、OnDisapperingイベントに記述するとアプリを最小化した場合やスマホの画面をスリープにした場合も発生してしまう為、ページ終了時のイベントを別途用意する必要があります。
私の場合はNavigationPageを使用して画面遷移しているアプリなので以下のようにNavigationPage.Poppedイベントを使用してページ内インスタンスの破棄を行うように実装してみました。
(※わかりやすいようにNavigationPageをBaseContentPageで受け渡ししていますが、別途コントローラ等のクラスを作成して切り離ししたほうが使いやすいです。)
BaseContentPage.cs
namespace AppName.Controls
{
public class BaseContentPage : ContentPage
{
private static NavigationPage _naviPage = null;
public BaseContentPage() : base()
{
this.Initialize();
}
private void Initialize(bool showAd)
{
if (_naviPage == null)
{
_naviPage = new NavigationPage(this);
_naviPage.Popped += async (sender, e) =>
{
//ページが終了した段階で
//各ページに実装したOnDisposeがコールされます。
((BaseContentPage)e.Page).OnDispose();
};
}
}
public virtual void OnDispose()
{
//継承したページで実装します
}
}
}
TestListViewPage.xaml.cs
namespace AppName.Views
{
public partial class TestListViewPage : BaseContentPage
{
public override void OnDispose()
{
base.OnDispose();
if (this.ListView1.ItemsSource != null)
{
//ItemSourceを破棄することによりMenuItemが再度機能します
this.ListView1.ItemsSource = null;
}
}
}
}
※ListViewはXAML内で記述してあるものとします。
※ListViewへのデータバインドのソースコードは省略しております。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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https://itblog.dynaspo.com/blog-entry-81.html
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